こんにちは。
はるのです。
時々、「家庭用ミシンでTでシャツは作れるの?」とご質問をいただくことがあります。
この話題、私もミシンを始めた頃にネットで調べたことがあったのですが、あまり詳しく解説されているページがなく、釈然としなかった記憶があります。
ということで、今日は、
- 家庭用ミシンでTシャツは作れるのか?
についてまとめていきます。更に、
- どんなデザインでも作れるのか?
- どういう工夫が必要なのか?
などのポイントについても書いていきます。
まず結論。型紙と生地によっては、家庭用ミシンでもTシャツも作れる。ただし、、、
もったいぶらずに、まず結論を述べますと、型紙と生地によっては、家庭用ミシンでもTシャツを作れます◎
↑↑ 上の画像の白いTシャツ。
これはこの記事を書くために家庭用ミシンで作ってみたものです。
シワシワですが、、、なかなかいいでしょ?笑
しかし、さっき「型紙と生地によっては」と書きました。
つまり、型紙と生地によっては、家庭用ミシンではTシャツは作れないんですよね。
むしろ、Tシャツといって想像する形でいうと、作れないTシャツの方が多いと思います。
作れないとか、作ることはできても、着ようと思えるクオリティにはならないとか。(以降、まとめて”作れない”と書かせていただきますね。)
例えば、 ↑↑ こちらのTシャツ。
王道の、”ザ・Tシャツ” みたいな、流行り廃りのないベーシックなTシャツですね。
これは、家庭用ミシンでは作れません。
ちなみにこちらはロックミシンで作りました。
では作れるTシャツと、作れないTシャツとどう違うのか?気になりますよね。
これからその見極めポイントを解説していきます。
家庭用ミシンで作れるTシャツの見極めポイント
家庭用ミシンで作れるTシャツの見極めポイントは2つ。
1つは生地。
そしてもう1つは型紙(デザイン)です。
それぞれの見極めポイントについて、解説いたします。
生地の見極めポイント
まず、大前提として、家庭用ミシンでニット生地を縫う場合、布帛(伸びない生地)を縫う時と同じように縫っていたら、大失敗します!
縫ったところがビヨンビヨンに伸びてしまって、着れたもんじゃありません。
「え?そうなの?」
と思われた方が多いと思います。
↓↓こちらの2つの記事で詳しく解説しているので、先にご覧くださいね。
★ニット生地を家庭用ミシンで縫う場合の、縫い方のコツをご紹介しています。
★ニット生地の種類と縫いやすさについてまとめています。
さて、上の記事を読んでくださった方はもうお気づきかと思います。
生地の見極めポイントは、ずばり、伸縮性です。
基本的にTシャツに使われる生地は比較的よく伸びる(テンションが高い)ので、その中でも、できるだけ伸びにくい、縫いやすい生地を選ぶ 必要があります。
前述した、白いTシャツ。
↑ これですね。
こちらは、スムースニットで作りました。
よくTシャツで使われる生地の中でも、家庭用ミシンでも縫いやすい生地ですね。
スムースニットの他に、ポンチニットも、家庭用ミシンでTシャツを作る時におすすめです。比較的縫いやすいことが多いですし、Tシャツにもよく合います◎
一方こちらの縫えないと書いたグレージュのTシャツ。
こちらはよく伸びる天竺ニットで作りました。
よく伸びる天竺ニットを家庭用ミシンで縫うのは、至難の技。
家庭用ミシンでのニットソーイングには、他のニット生地で慣れている状態ではない限り、選ばないほうが無難です。
私が初めて家庭用ミシンでニットソーイングをした時に選んだのが天竺ニットだったのですが、生地を裁断したそばから丸まってくるし、糸は絡まってなかなか上手く縫えないし、縫ったところはビヨンビヨンだしで、、、そのお洋服はお蔵入りになりました。
今であれば家庭用ミシンでももっと上手く縫えるとは思いますが、他のニット生地でも作れますし、わざわざ初めから大変な思いをする必要もないと思います。
型紙の見極めポイント
型紙の見極めポイントは、”生地をあまり伸ばさなくても着れるかどうか” です。
どういうことかと言いますと、、、
Tシャツってシンプルなデザインだからこそ、少しでも生地が伸びていたり縫製が汚かったりすると、「せっかく作ったけど、着れないじゃん( ̄Д ̄;)!!!」となりかねません。
このように、できるだけニット生地を伸ばさずに縫いたい場合、一番効果があるのは、”ニット用伸び止めテープ” を使うことです。
基本的に縫う箇所にすべて伸び止めテープを貼った上で、縫っていくと良いです。
しかしそうすると、伸び止めをしているわけですので、生地が伸びにくくなってしまいます。
(全く伸びないわけではないですよ。)
ですから、ニット用伸び止めテープを貼って作って、生地が伸びにくくなった状態でも、問題なく着れるかどうか がポイントになってきます。
前述した家庭用ミシンでも作れるよ、と書いた白いTシャツはなぜ作れるかというと、ニット用伸び止めテープを貼って作っても、着れるからです。
このTシャツは見頃も割とゆったりしていますし、ネックラインの長さが頭周りのサイズよりも長くなっている型紙なので、生地を伸ばさなくても問題なく着れます。
※ ちなみにこのTシャツはクルールさんの洋裁本「明日着る服」に掲載されているものを、あちこちアレンジして作ったもの。首周りは元の形そのまま作っています。この本はどうやら中古でしか手に入らないようですが、、、。クルールさんのTシャツの型紙には、家庭用ミシンでも作りやすいように工夫されているものもあるので、是非チェックしてみてください。
一方グレージュのTシャツ。
こちらは見頃はゆったりしていますが、首周りは頭囲より小さい寸法になっているので、ニット用伸び止めテープを貼って縫ってしまうと、頭が通らず、着れなくなってしまいます。
ですから、家庭用ミシンで作るのはやめておいた方が良いでしょう。
まとめ
家庭用ミシンでTシャツを作る時には、生地選びと型紙選びが重要です。
生地はできるだけ伸縮性が低く、縫いやすいものを選びましょう。スムースニットやポンチニットは家庭用ミシンでも縫いやすいものが多く、おすすめです。
また型紙は、ニット用の伸び止めテープを貼っても着脱できるデザインのものを選びましょう。