ファスナーの長さ調整方法【徹底解説】プラスチック・金属ファスナーを短くする

ポーチやバッグ、洋服作りに使うファスナー。

「ファスナーの長さを短くしたい!どうしたらいい?」

「プラスチックのファスナーの長さ調整方法は?」

「金属のファスナーの長さを短くすることもできるの?」

なんて思うこと、ありますよね。

安心してください!

プラスチックのファスナーでも、金属のファスナーでも、ピッタリサイズのファスナーがない時は、自分で長さを短く調整できますよ。

ただし、ファスナーの種類によって、短くする方法が違うんです。

この記事では、

「あなたが短くしたいファスナーの種類はどれなのか?」

「そのファスナーを出来るだけ簡単に短くするにはどうすればいいのか?」

「必要な道具やコツは?」

といったことについて、写真付きで詳しく解説していきます。

もう種類は知っているよ、早速短くする方法を見たいよ、という方は下のリンクを押してそれぞれの位置に移動してください。

 

ファスナーの種類はどれ?

まず、ファスナーの種類を確認しましょう。

ファスナーを短く調整する方法は、ファスナーの種類によって、大きく3つに分けられます。

あなたが短くしたいファスナーはどれでしょうか?

「務歯」「上止」「下止」などファスナー部位の名称が分かりづらい場合は、↑上の写真を参考にしてくださいね。

ファスナー名称 説明・短くする方法
A コイルファスナー(フラットニットファスナー・エフロンファスナー・コンシールファスナーなど) 務歯がプラスチックのファスナーで、コイルのように螺旋状になっている。

下止にあたる部分をミシンで返し縫いして縫い止める。または下止を動かして短くする。

B ビスロンファスナー(樹脂射出ファスナー) 務歯がプラスチックのファスナー。

務歯1つ1つが凸←こんな形。

務歯を外し、新しい上止をつける。

C 金属ファスナー(メタルファスナー) 務歯が金属。

務歯を外し、上止を動かして短くする

これで、あなたが長さを調整したいファスナーがA・B・Cどれなのか分かりましたね。

では早速、一緒にファスナーを短くしてみましょう!

ここから先は、まずは、Aのコイルファスナー、次にB・ビスロンファスナー、最後にC金属ファスナーの順に、ファスナーの長さを短くする方法を写真付きで解説していきます。

↓↓ 下のリンクを押すと、記事内の所定の位置に移動出来ます。↓↓

A コイルファスナーの長さ調整方法

コイルファスナーの長さを短く調整する方法について解説します。

コイルファスナーの長さ調整方法は2通りあります。

  1.  ミシン(または手縫い)で縫い止める
  2.  金属の下止めを動かす

Ⅰの方法はどのコイルファスナーでも簡単に長さ調整できる方法です。

Ⅱの方法は金属の下止がついている場合のみできる方法です。

では順番に解説していきます。

A コイルファスナーを短くする方法ー縫い止める場合

0・準備

・短くしたいコイルファスナー

・ミシンと糸

・ハサミ

・チャコペン(なければ、鉛筆やペンなどでOK)

1・出来上がり位置に印をつける

出来上がり位置にチャコペンや鉛筆などで印をつけます。

2・縫う

印をつけたところの務歯の上をミシン(または手縫い)で縫います。

4往復ほどすればいいでしょう。

縫えました。

(今回は見やすいように白い糸で縫っていますが、実際はファスナーと同じ色で縫うと目立ちません。)

3・カット

いらない部分をカットします。

完成です!

コイルファスナーを短くする方法ー下止を動かす場合

0・準備

・短くしたいコイルファスナー

・ハサミ

・チャコペン(なければ、鉛筆やペンなどでOK)

・ラジオペンチ

・ニッパーまたはマイナスドライバー

1・下止が動くかチェック

手で下止をスライドさせてみてください。動きますか?

下止が動くタイプは、簡単に長さ調整できます!

動く場合は下止を出来上がり位置まで移動させた後、ラジオペンチで横からギュッと挟み、固定します。

不要な部分をハサミでカットしたら、もう完成です。

コンシールファスナーは大抵、下止が動くタイプですね。

下止が動かなかった場合は、次の工程に進みます。

2・下止を外す

ファスナーを裏返して、下止の爪を起こして伸ばします。

爪とファスナーの間に、マイナスドライバーやニッパーの先を差し込んで、曲がっている爪をグイッと起こします。

爪が全て起きました。

全て爪を起こしたら、爪をニッパーで挟んで、真っ直ぐに整えます。

このようにすることで、後で下止を外すときにファスナー本体に引っかかりにくくなり、外し安くなります。

ファスナーを表に返して下止を引っ張り外します。

3・出来上がり位置に印をつける

出来上がり位置(出来上がりの下止をつける位置)にチャコペンや鉛筆などで印をつけます。

4・下止をつける

出来上がり位置に、表から下止をのせ、親指で力を込めてぐっと押します。

裏がえすと、下止の位置に、爪が見えています。

このままだと下止が外れてしまうので、ラジオペンチで挟んで、下止の爪を倒します。

爪が出来上がり位置に移動しました。

切る

ファスナーの不要な部分をカットします。

完成です。

プラスチックのコイルファスナーの長さを、短くすることができました。

もし下止より下部分の務歯を外したい場合は、ペンチでコイル部分をカットして引っ張ると外すことができます。

B ビスロンファスナーを短く長さ調整

0・準備

・短くしたいビスロンファスナー

・新しい上止

・ハサミ

・チャコペン(なければ、鉛筆やペンなどでOK)

・ラジオペンチ または ニッパー(どちらか1つあればOK)

※新しい上止は上の写真のようなものです。ウェブでも購入できますし、手芸量販店でも売っています。私が手芸量販店で購入した時は、店頭に並んでおらず、お店の方に出していただいて購入しました。

1・出来上がり位置に印をつける

チャコペン(鉛筆・ペンなどでもOK)で短くしたい出来上がりの位置に印をつけます。

(出来上がりの位置とは、出来上がりの上止の位置です。)

チャコペンがなければ、鉛筆やペンなどでOK。ただし、出来上がったときに表に出ない位置に印をつけるように気をつけてくださいね。

私が使っているチャコペンはチャコエース。時間がたつと勝手に消えるし、水でも消えて便利♪

2・務歯を外す

印をつけた出来上がり位置から、1.5cm分の務歯を外します。務歯を外す方法は2通りあります。自分の持っている道具、やりやすい方法でやってみてくださいね!

出来上がり位置には新しい上止をつけるので、出来上がり位置にある務歯も外しましょう。

I ラジオペンチで引っ張る

務歯の先をラジオペンチで挟み、引っ張る方法です。

務歯は凸こんな形ですが、先の細いところだけ挟むと務歯がグニャッと曲がって外れないので、写真のように、太くなっている部分にギリギリ少しかぶるくらい挟んでくださいね。

力を込めてぐっと引っ張ると外れます。

I ニッパーで切る

務歯がファスナーに噛んでいる部分にニッパーの歯を当てて、切ります。

務歯の爪の部分が切れました。

まだ残っている務歯を裏側から指で外します。

ポロッと外れました。

3・新しい上止をつける

まず、出来上がり位置に務歯が残っていないか確認してください。残っていた場合は、上止をつけるので外してくださいね。

出来上がり位置に務歯がないことを確認したら、出来上がり位置に外した上止を差し込みます。

次に、上止をペンチでギュッと挟みます。

この時、上止の塗装がほんの少し禿げることがあります。気になる方は、上止の上に革や厚手の布などを被せてからニッパーで挟んでやってみてください。

4・切る

先程つけた上止から1.5cmのところに印をつけます。

カットします。

これで完成です!お疲れさまでした!

もしファスナーをすぐには使わない場合は、カットした部分がだんだんほつれてくる可能性があるので、ほつれ止めをすると良いです。

ほつれ止めは、ほつれ止め液を塗る方法と、先端をサッとライターで炙って少し溶かす方法があります。

C 金属ファスナーを短く長さ調整

0・準備

・短くしたい金属ファスナー

・ハサミ

・チャコペン(なければ、鉛筆やペンなどでOK)

・ラジオペンチ または ニッパー(どちらか1つでOK)

1・出来上がり位置に印をつける

チャコペン(鉛筆・ペンなどでもOK)で短くしたい出来上がりの位置に印をつけます。

(出来上がりの位置とは、出来上がりの上止の位置です。)

チャコペンがなければ、鉛筆やペンなどでOK。ただし、出来上がったときに表に出ない位置に印をつけるように気をつけてくださいね。

私が使っているチャコーペンはチャコエース。時間がたつと勝手に消えるし、水でも消えて便利♪

2・上止を外す

上止をラジオペンチで挟んで、広げながら外します。

上止2箇所とも外してくださいね。

ちょっと難しいかと思いますがが、この時のコツは、ラジオペンチでギュッと挟んだまま、指とペンチを逆方向にググッと力を入れること。

上止を広げることを意識してみてください。

↑ 外れたところ

外した上止は、後で再利用するので、2つとも取っておいてくださいね

3・務歯を外す

印をつけた出来上がり位置から、1.5cm分の務歯を外します。務歯を外す方法は2通りあります。自分の持っている道具、やりやすい方法でやってみてくださいね!

出来上がり位置には新しい上止をつけるので、出来上がり位置にある務歯も外しましょう。

I ラジオペンチで引っ張る

務歯の先をラジオペンチで挟み、引っ張る方法です。

務歯がファスナーを挟み込んでいる部分をラジオペンチで挟んでしまうと、余計にファスナーに務歯が食い込んでしまい外れません。

必ず、務歯がファスナーを挟み込んでいない先の方を挟んで引っ張ってくださいね。

この方法のデメリットは力がかなりいること、外した部分のファスナーが少し毛羽立つことです。

Ⅱ ニッパーで切る

務歯の爪部分をニッパーで切って外す方法です。

コツは、ファスナーとニッパーが垂直になるように当て、ニッパーをしっかり奥まで差し込んでから切ることです。

切りました。反対側に切った務歯がまだくっついています。

指で触るとポロッと外れます。

綺麗に外れるので、ニッパーを持っている人にはこちらの方法がおすすめです。

4・上止を出来上がり位置につける

2で外した上止を出来上がり位置につけます。

まず、出来上がり位置に務歯が残っていないか確認してください。残っていた場合は、上止をつけるので外してくださいね。

出来上がり位置に務歯がないことを確認したら、出来上がり位置に外した上止を差し込みます。

次に、上止をペンチでギュッと挟みます。

5・切る

最後に、いらない部分をカットします。

先程つけた上止から1.5cmのところでカットします。

これで完成です!お疲れさまでした。

もしファスナーをすぐには使わない場合は、カットした部分がだんだんほつれてくる可能性があるので、ほつれ止めをすると良いです。

ほつれ止めは、ほつれ止め液を塗る方法と、先端をサッとライターで炙って少し溶かす方法があります。

 まとめ

プラスチックファスナーを短くする方法、金属ファスナーを短くする方法についてまとめましたが、いかがでしたでしょうか。

コイルファスナー、ビスロンファスナー、金属ファスナー、それぞれ短くする方法を写真付きで解説しました。

こちらの生地を参考に、是非皆さんもファスナーの長さ調整をしてみてくださいね。

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